おかえりなさいませ。龍猛さま。

心の中でそうつぶやいたのは、私だけでしたしょうか。

4月12日、千葉ポートアリーナでのトヨタアルバルク東京戦。
NBLが試合前に公開するGame Notes（PDFファイル）の故障者リストから、小野選手の名前が消えていました。

小野龍猛選手は、2月15日に行われたアウェイの三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋戦にて試合中に負傷し、その後手術を経てリハビリに取り組んで来ました。

この2か月、他の選手たちの健闘や新戦力の台頭など、ジェッツは進化し続けてきましたが、やはり小野選手の復帰はみんなが待ち望んでいたこと。

ウォーミングアップする小野選手を見て、もしかして！と期待していたブースターの方も多いでしょう。そして第1ピリオド残り24秒で復帰を果たしたのです！

ファーストシュートは、やはり3ポイントシュート！
これは惜しくも外れますが、第2ピリオド開始早々に見事に3ポイントシュートを沈めて、復帰後初得点をあげました。

なんでしょう、小野選手のいる安心感。
雄叫びを上げる姿も、緩急つける動きも、チームを勢いづけるのに十分な存在感。なくてはならない選手なのだなと再認識しました。

「プレータイムは15～18分の予定だった」（レジー・ゲーリーHC）そうですが、21分1秒の出場で、3ポイントシュート2本で6ポイント、アシストが2本、リバウンドが6本という記録を残しました。
復帰戦でのパフォーマンスについてレジー・ゲーリーHCは、「内容的にはよかったと思います。1週間いい練習もできました。ただ、ゲームに慣れなければいけないという点はあります」と振り返りました。

試合後に、小野選手にお話をうかがいました。
「今週5対5の練習をしたばかりだったので、今日は探り探りやってました。プレー時間は予定より多かったのですが、コーチのことだからちょっと長くなるだろうなと思っていたので、想定内です。
最初に3ポイントシュートが入って、ホッとしたというか…、気合で入れました。
怪我はほぼ完治していて、残りの試合出場に問題はありません」

出場できない試合で、外から見るジェッツにどんな印象を持ったのでしょうか。
「ベンチから見ていて、みんなすごく頑張ってくれていると思いました。チームとしてやっていることは変わりません。チームが成長したので、僕が入ってさらに上のレベルに行けるようにと今日心がけたけど、後半やられちゃいました」

「僕はまだまだっす」という小野選手。
レジー・ゲーリーHCは、「彼も千葉ジェッツの未来の大きな一部だと思っていますので、なるべく多くゲームの中での経験を積ませなければいけないと思っています」と話します。
残りわずかとなった試合でどんなプレーを見せてくれるでしょうか。

「自分らしい、点を決めるところを見て欲しいという面もありますが、チームとして1シーズン戦ってきて成長の集大成なので、そのバスケットをお見せできればと思います。
僕はチームを勝たせるようなプレーヤーになりたいと思っています。まだあと5試合あるんですけど（4月12日時点）、チームがすごくいい形になってきているので、本当の集大成を、来季につながるようなジェッツを見てほしいと思います。自分もそういうプレーを心がけて、チームとして戦う姿を見て欲しいです」

この日はコーチや選手から、「集大成」という言葉が幾度となく聞こえてきました。
いよいよ今週末はホームゲーム最終戦です。相手は現在首位の東芝ブレーブサンダース神奈川。強豪相手に集大成となる試合を、会場で目の当たりにしたいと思います。