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九十九屋さんたの妖怪古今録

土蜘蛛

能の演目にもなっている、古来からの妖怪

 ある時、源頼光は病気で伏せっていました。
 頼光といえば、武勇に優れた源氏の中でも、名の知れた英傑ですが、人の子であることに変わりはなく、病には勝てません。そこへ召使いの胡蝶が、薬をもって訪れます。ところが病は治るどころひどくなっていきました。
 夜も更けた頃、頼光の部屋に見知らぬ法師が現れます。不審に思った頼光が法師をよく見ると、正体が明らかになります。それは蜘蛛の化け物でした。蜘蛛は糸を放ち、頼光をがんじがらめにしようとします。頼光は、名刀膝丸を抜き、切りつけました。法師はたちまち姿を消してしまいました。
 騒ぎを聞きつけた頼光の郎党が駆けつけます。頼光は何があったかを語り、逃した蜘蛛の化け物を退治するように命じます。
 郎党が、化け物の血をたどっていくと、古塚にたどり着きます。壊すと、その中から現れたのは土蜘蛛の精でした。そして・・・

能の演目の中に『土蜘蛛』というものが含まれていることがあります。演じる方や、演出などによって、変わりますが、おおよそのストーリーが上のものです。ただ、典型的な勇者の怪物退治と思われるかもしれませんが、この土蜘蛛、そうシンプルな存在ではないのです。
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